▶心あたたまる小児せき之塚(六浦)
▶小児せき之塚
六浦駅の近くに小さな塚があります。ここで祈願したらお孫さんの小児せきが治ったということから、同じように苦しんでいる子どもたちのために、この石碑を建てたそうです。この辺りは昔は海が迫っていたところですが、この場所にどのような謂れがあったかは分かりません。
地域のみなさんとご利益を分かち合おうという目的で塚を作ったのだと思います。今は、新型コロナで苦しめられていますが、昔は小児せきで同じような苦しみに逢っていた人がいたのですね。孫を思う祖父の温かい心と地域への思いを感じる塚です。大正15年建立ですので、90年以上前のことです。
六浦駅に近いので近くに行きましたら、立ち寄って見てください。逗子方面に歩いて2〜3分の崖の下にあります。大道町内の郷土史家の鈴木さんに情報のご提供をしていただきました。ありがとうございました。(廣瀬)
小児せき之塚 建設由来
六浦荘村三分、土木請負業、鈴川傳吉ノ孫娘、福枝二ハ、時々せきノ為二クルシメラレ、其度毎二此ノ所二参リ祈願シタルニ、不思議ニモ平癒著(いちじ)ルシ、同せきニ苦シム人ハ、祈顧シ利益ヲ蒙(こうむ)ラレタシ
大正十五年二月 願主 鈴川 傳吉(鈴木さんご提供)
三分学校の平田恒吉校長の著書の「金澤と六浦荘時代」を読んでいましたら、鈴川傳吉さんが、この本の発刊祝を出していました。この本の発行年は大正三年でした。