▶六浦上行寺東やぐら群遺跡
六浦にある中世の遺跡です。木原整形外科医院の横の石段を登りきったところです。ここは、源頼朝が800年以上前の文治年間に建立した、洲崎の龍華寺の前身の六浦の山中にあった浄願寺の跡であるという説があります。龍華寺の説明板には、六浦の山中の浄願寺と金沢光徳寺を併合して創建したと書いてあります。
https://daido-net.sakura.ne.jp/wp/wp-content/uploads/2021/02/論文.pdf(六浦上行寺東やぐら群遺跡)
この遺跡は、六浦湊を望む凝灰石の岩山にあり、やぐらと呼ばれる横穴式墳墓群44基と、頂上部には阿弥陀如来とみられる石窟仏を納めたやぐらと、岩山を削り柱穴をあけて建てた寺院跡とみられる遺構が発見されました。やぐらの岸壁に刻みだされた阿弥陀如来の背後は西方を向いていて、彼岸の日に来迎を拝む意味があったと言われています。ほかにも火葬人骨や板碑・五輪塔・宝篋印塔・陶磁器などおびただしい数の出土品が見つかっています。
この遺跡が発掘された時、歴史学者や市民団体の反対に関わらず建設工事が強行され、残念なことですが遺跡は破壊されてマンションが建設されました。現在は遺跡上段部の一部がガラス繊維補強セメント(GRC)製のレプリカとして隣接地に復元され公開されています。やぐらは現物です。
【参考】
https://ja.wikipedia.org/wiki/上行寺東遺跡
https://yokohama-kanazawakanko.com/spot/institution/reki/reki009/