▶「堂山」と「そこ免」
宝樹院の南側の山を「堂山」と言います。常福寺の阿弥陀堂があったので、そのように呼ばれていたのだと思います。この山に、かなり深い横穴が掘られています。この穴は「そこ免」と言い、関所に関連した場所と云われています。免とついていますので免税地だったのではないかと思います。私は小さい頃、ここで遊んだことがありますが、横穴に入って少し歩くと六畳間くらいの広い部屋があり、上に空気穴のようなものが開けられていました。長い間、人が居ても空気が薄くならないような配慮だと思います。昔、近くに住むお年寄りにお聞きしたのですが、この穴の中には錆びついた折れた刀などが落ちていたそうです。近くに関所がありましたので、そこで捕らえた罪人を一時的に収監しておいた場所ではないかと考えています。今は、入り口が塞がれていて、この穴に入ることはできません。(廣瀬)